こんにちは,弾丸うどんライダーkazumiです。
赤坂製麺所に行ってきました。
いつかはこんな日が来ると思っていましたが,
それは急な知らせでした。
ある掲示板に載っていた,赤坂閉店の記事。
立ち退きと合ったので,県道の拡張工事か何かに引っかかったのかと思ったのですが。
とりあえず,行ってみました。
閉店時間前だったので,もうお客さんはいませんでした。
千鶴子ばあちゃんと私の2人。
立ち退きの話は真実。
でも,道路の拡張や再開発とは全く違う理由でした。
何も聞いていないのに,おばあちゃんの口からは,
家族のこと
息子のこと
家の1階が水に浸かったこと
畑のこと
別Pさんのこと
赤坂治療院のこと
亡くなったおじいちゃんのこと
おじいちゃんは猟をしてたこと
自分は美容師だったこと
いいとこが見つかったら,またうどん屋を開きたいこと
千鶴子ばあちゃんの口から,次々に出てくる言葉は,
おばあちゃんの半生を走馬灯のように綴ったものでした。
この場所での閉店が決まってからは,
お客さんが来るたびに,1人1人にこのお話しをされていたんでしょうね。
ゴルゴ松本が来たこと
石塚英彦が来たこと
KABA.ちゃんが来たこと
タージンが来たこと
おりも政夫が来たこと
話は尽きません。
段ボール箱には,これまでに撮ったお客さんの写真。
たくさんの人に愛されてきたこと。
みなさんに感謝していること。
こんな佇まいのお店は,県内に何軒残っているのやら。
新しいお店が何軒オープンしても,昔のお店の個性は出せません。
県内のうどん事情は,一気に平均化の道をたどるのでしょうか。
田尾さんの言ってた,香川県のうどんはテーマパーク(ほんとはマスターが言ったらしいが),
というのも,少しづつ趣きが変わってくるのかもしれません。
一気にしゃべったおばあちゃんは,1つ小さくため息をついて,
目には涙を浮かべていました。
やっぱり,おじいちゃんが亡くなったことは,
おばあちゃんにとっても,お店にとっても大きなものだったようです。
赤坂製麺所
香川県綾川町陶5781-6
087-876-2104
前回来たときは,千鶴子おばあちゃんの前歯は1本だけだったんですが,
今回は,1本も確認できませんでした。
そうか,おばあちゃんの前歯がなくなるとき,店もなくなるのか。
と,最後の一葉を思い出しました。
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テーマ:こんな店に行ってきました - ジャンル:グルメ
- 2015/12/31(木) 12:00:00|
- 香川県綾南町
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記事を拝見し、正直驚きを隠せませんでした。昨年の確か今頃、何度目の訪問か忘れてしまったけど、久し振りに寄りました。おばあちゃん、覚えててくれて、朝一番でおばあちゃんと二人で話しました。で、近い内に妻を連れた行くねと約束して別れました。で、昨年9月に行く予定を立ててたんですか急な仕事で延期。そして、今年こそはということで、ネット検索してたら『閉店』の文字。行っとけばよかったな~。これこそ後悔先に立たず(T^T)でも、いつかいい場所が見つかって、おばあちゃんが再開するのを期待して(勝手に^_^;)待ちますね。
とても良い記事でした。感動しました。
- 2016/03/01(火) 20:38:32 |
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- shibakin #-
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