
こんにちは,kazumiです。
東京での目的,その①。
会田誠展 『天才でごめんなさい』に行ってきました。
会場は六本木ヒルズ森タワー53階。
空に一番近い美術館,森美術館です。
見てください。
この高い森タワーのほぼ最上階です。

入り口はこのミュージアムコーンからブリッジを渡って3階へ。
ここからエレベーターであっという間の53階です。


エントランスホールでチケットのチェックを受けるといよいよ会場です。
入り口には巨大な赤提灯。
『ハート』

心,こころ,❤などとさまざまな文字で心を表してます。
よく見ると心臓の拍動のように明滅しています。
さて,会田誠は最も注目されている現代アーティストの1人です。
作品はエロティックかつグロテスク。
ですので,このブログにふさわしいものではありません。
18禁部屋もありますしね。
『Jumble of 100 Flowers』

図録の表紙にもなっているのがこの『Jumble of 100 Flowers』
18mにもなる超超大作です。
何十人もの等身大の大きさの美少女がこちらに駆け寄ってくるという夢のような構図ですが,よく見るとスコープから見たターゲットマークが重なっています。
そしてショットガンもしくは口径の大きな銃で撃たれる少女たち。
弾け飛ぶ身体から飛び散るのは,花,イチゴ,キャンディー,星,ちょうちょ。
吹き飛ばされても笑顔を崩さない彼女らは人間なんでしょうか。
何かのアバターなんでしょうか。
かと思えば,戦争画リターンズのシリーズのような
メッセージ色の濃い作品もあるのですが,
何と言っても,このブログで紹介できるのは,
垣間見える伝統的な美術作品へのオマージュです。
『滝の絵』

フライヤーに使われているのが『滝の絵』。
大阪の国立国際美術館蔵なんです。
これなんか完全に日本画ですね。
1人々々の名札が,水に関係しているのがいいですね。
『あぜ道』

東山魁夷の『道』を想起させるあぜ道。
実際にこんな光景を見ると吹き出してしまいそうです。
パロディー的な部分よりも,その細密な描きこみにも注目です。
ここは唯一の撮影OKゾーンです。
おにぎり仮面の巨大彫刻です。
『考えない人』


スタッフに1000年経った仏像の金箔みたいな感じで作ってくれ,
とリクエスト。
ちょうどいい感じです。

そして,平成勧進プロジェクト
本展を支援するサポーターを勧進の形で募ったプロジェクト。
1口50万円のコースは『考えない人』
1口1万5千円のコースは『Jumble of 100 Flowers』
のマルティプルと本展の招待券。
そして,展覧会場のパネルに名前が掲出されます。

制作継続中の素人参加の段ボール彫刻
MONUMENT FOR NOTHING Ⅱ
『電信柱,カラス,その他』

本展のために書き下ろされたこの作品。
白眉とも言っていいでしょう。
等伯の『松林図』のような空気的遠近法漂う作品です。
よく見ると傾いているのは電信柱。
垂れ下がった電線。
そして,群れるカラス。
平常,通常,日常とは異なるこの光景。
よく見ると電線に止まるカラスが咥えているのはセーラー服であり,
指先であり,眼球です。

描かれていない眼下の世界ではどのようなことになっているのでしょうか。
作品の大半が紹介しにくいものばかり。
どうぞ会場に足を運んでみてください。

会期は3月31日まで。
春休みの東京見物の一環としてどうでしょうか。
お口直しに,六本木のけやき坂です。
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- 2013/01/27(日) 23:55:00|
- アート/美術展/博物展
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