
こんにちは,弾丸うどんライダーkazumiです。
“県内数あれど唯一無二の麺”が多いのが香川県。
唯一無二というのは文字どおり,1つだけという意味ですが,
いろんな方向性を持った麺がたくさんあるので,こんな言い方になってしまいます。
これぞうどんの多様性,これぞうどん県の真骨頂です。
そんないくつもある唯一無二の麺の1つがコレ。
観音寺の安並に行ってきました。

国道11号線を高松方面から観音寺市へ。
県道5号線を山の方に左折してドンドコ進んでいくと,山本町に入る手前の左側。
前に来たのはずいぶん昔。
2009年8月18日。
でもその時の印象を思い出せないんです。
なぜでしょう。
そのなぞは食べてからわかるんです。
青い空に映える白い壁には黒々と平仮名で“やすなみ”と書かれてます。
以前は確か漢字で“安並”だったはず。
全店制覇本ではどうなってるかな?
調べてみると名前がないんですね。
2014年度版では掲載をご遠慮されたんでしょうね。

この安並が何とも言えない驚愕の麺を出すと知ったのは,
Gaja057号の『四国麺道楽。』。
熱い麺は妖艶。
冷たい麺は驚愕。
と紹介されています。

メニューを見ると,あつあつ,ひやあつ,ひやひやかけ系と,
湯だめ,さる,しょうゆの6種類だけ。
まずはひやあつ。
蒸篭から取られた麺を1玉どんぶりに入れると,そのまま私の手元へ。
タンクから熱いかけダシをかけ,ネギをのせてちくわ天を取って出来上がり。


なめらかなように見えて起伏の多い麺。
意外と細くしかも柔らかい。
柔らかいというより,軟らかい。

口の中に入れたとたんに溶けるような,
いや決して溶けるはずはないのだが,とにかくこんな麺は初めて。
これを田尾さんは妖艶と訳したのか。
次に冷たいしょうゆうどんをお代わり。
激しく縮れて捩じれた麺と,直線的ななめらかな麺とが混在している。

太さも一様ではなく,包丁で切ったときに,包丁が当たった面と当たっていない面とでは,
茹でたときの収縮率なのか膨張率が著しく異なるらしく,大きく膨れ上がって
鋭い2本のエッジにはさまれて深い溝をつくっている。



カウンターでネギと大根おろしのトッピングを乗せて,
テーブルに置いてある小豆島のマルシマしょうゆを2回転半で出来上がり。

口の中に入れてみると,これはすごい。
コシがあるのかないのか,一瞬判別に窮する感触。
柔らかくってグニグニしてて,噛むと最後の方でちょっと押し戻されるような,
水分を多く含んだ水生動物のような。


飯山のなかむらよりも,もっともっと儚い麺。
これを田尾さんは驚愕と訳したのか。
私はこう思う。
これはまさに,うどん界の奇妙礼太郎とスイングトラベリング楽団だ。
思わず湯だめも注文。
この湯だめのダシは濃度の濃いつけダシが1cmくらい入った容器を渡されて,
それを自分で熱いかけダシで割るという変わった方法。

これもあっという間に完食して,フゥーと一息。
確かにお腹の中に麺が入っているはずなのに,その感触が覚えきれない。
口やのどを通った感触までは覚えているのだが,そのあとの記憶というか形跡がない。
狐につままれたというか,むしろ,
狐に包まれたかのような不思議な体験としか言いようがないのであった。
安並
香川県観音寺市本大町1863-3
電話は公表せず
11:00~14:00
定休日:日曜
安いんですが並ではない
驚愕の体験が待ってます。
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テーマ:こんな店に行ってきました - ジャンル:グルメ
- 2014/03/11(火) 19:55:00|
- 香川県観音寺市
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