こんにちは,kazumiです。
今回は美術展です。
でも主役は画家や作品ではありません。
しかも写真ばっかりで長くなってしまいました。興味ない人,ゴメンナサイ。
今回の主役は美術館です。
私の好きな安藤建築の1つである兵庫県立美術館に行ってきました。
兵庫県立美術館はJR灘駅,阪神岩屋駅からそれぞれ海のほうに向かって10分も歩けば到着です。
車では阪神高速3号神戸線摩耶でおりてすぐです。
私は千里中央を出て,吹田から名神高速に乗り西宮経由で30分で着きました。
“震災”といえば今では東日本大震災ですが,それまでは阪神淡路大震災のことを指していました。
神戸は壊滅的な打撃を負ったのですが,その復興のシンボル。
特に『文化の復興のシンボル』として開館したのがこの兵庫県立美術館です。
設計は世界的に著名な建築家・安藤忠雄さんです。
香川県内では,ベネッセハウスや地中美術館,李禹煥美術館が有名ですよね。
いずれも昨年の瀬戸内国際芸術祭のときに行ったのですが,本当にいい建物でした。
安藤建築といえば,無地のコンクリートの質感をそのまま利用した外観が特徴です。
よく,『コンクリートの打ちっぱなし』と表現されていますが,
コンクリートは“打つ”ものであることを世に知らしめた功績は大ではないかと思います。
さて,兵庫県立美術館ですが駅を降りて山側から見た外見と,裏側の海から見た外見はまったくちがう印象です。
県立美術館単体で紹介されるときは,ほとんど海側からの写真です。
駅から降りて,ミュージアムロードからはこんな感じで見えます。
裏に回って海の方からが有名ですね。
美術館のシンボル大階段。腰を下ろして海を見てみましょう。

灰色に灰色のロゴが素敵ですね。
芸術の館のマークは正面の外観からでしょうね。


7色に光るLEDに導かれ,エントランスホールへ。

曲面ディスプレーや野外展示作品を見ながら進むと,正面にはカンディンスキー展の立体ポップが見えます。


コンクリートの打ちっぱなし以外に,御影石でできたプレートで覆われた壁面が印象的です。
私は他の安藤建築で見たことがありません。
海側が人工の岸壁になってしまっているので,
浜辺に寄せるさざ波,または引き潮の後に残る砂紋を表しているのかもしれません。

これを見逃してどうするんですか?
つい,同行者に言ってしまいました。
海と山をつなぐ存在。
この美術館のもう1つのシンボル,円形テラス。

3階まで一気に吹き抜ける空間には自然光が降り注いでいます。
壁面に張り付いているかのような緊張感のある階段。
ここはぜひエレベーターを使わず下から見上げたいですね。

自然光の採り方も安藤建築の特徴ですね。

こちらは幅の広い階段がクロスしてます。
これだけでオプティカルアートになってます。見つめていると酔いそうです。

←山側 海側→ というあまりにも大雑把な案内がおもしろいですね。
海側に回ってみましょう。

隣接するなぎさ公園も安藤設計です。
じゃ,建物を登ってみましょう。






大きな割り箸みたいなのは,ジョージ・リッキーの『上を向いた2本の線-30フィート』
ベネッセハウスにもありましたよね。こんなの。
角度によって様々な表情を見せる建築物。
もちろん,様々な表情を見るためには,鑑賞する側の私たちが
様々な角度になるように動き回らなければなりません。
歩き回って歩き回っていろいろ探すことによって,最も美しいパースを見つけることができるのです。
それは設計者が仕掛けたメッセージを見つけることのように思えます。
これこそが建築物を鑑賞する隠れた醍醐味だと思うのですがいかがでしょうか。
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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2011/05/25(水) 06:30:00|
- アート/美術展/博物展
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