
こんにちは,kazumiです。
8月のいつかのよく晴れた暑い暑い日のことでした。
バイクで観音寺市内を走っていました。瀬戸芸の開催時はたくさんの人がいるのですが,そうじゃないときは街を歩いている人はほとんど見かけません。暑いからでしょうか,コロナウイルスのせいでしょうか。それとも元々人が少ないからでしょうか。
柳川うどんに行こうとしたのですが,どうしたんでしょうか。お店の姿が見当たらないのです。
どうやら1ブロック間違えたようなんです。

そんなときに目の前に現れたのがこのお店だったんです。
観音寺には何度も来ているはずなのに,たまたま目に入らなかったんでしょうね。
うどんとお好み焼きの店,おかだに行ってきました。
お店に入ると誰もいません。
コンクリートのような灰色の床に,鉄板をはめ込んだテーブル。硝子戸の向こうはお店の人の居住区。製麺所でもなければ専門店でもない。これも昔からあるうどん店の1つの形です。平成を飛び越して昭和のけっこう深いところまで遡ったようなお店の空気感。

でも,入ってすぐの所に置いてある殺菌用のアルコールはまさしく令和。2020年です。

大きめの声で『すみません』と叫ぶと,中からおばあちゃんが1人。
玉子とじうどんを注文すると,おばあちゃんは厨房に入っていきました。
私はこういうお店ではよく玉子とじうどんをよく食べるんです。
ふわふわした玉子の食感が優しく感じるのかもしれません。こういったお店の雰囲気に合うと考えているのかもしれません。

大きな通りからは数m入ったところにあるこのお店は,見つけるのにはそんなに難しくはありません。もちろん全店制覇本には載っていませんが,地元のうどんファンのみなさんならその存在は知られているはず。青い色の方もココにはすでに来られているようです。でも,ここはうどん専門店ではありません。手打ちでもなければ自家製麺でもありません。玉売りを仕入れているのか,袋麺を買ってきているのか,冷凍うどんを買ってきているのか。

でも,ここにきてそんなことはどうでもよくって,むしろこのお店がこの佇まいのままここにありつ続けていることの方が私にとっては大事で,尊く感じるのです。おばあちゃんが一生懸命に作ってくれた滋養たっぷりの玉子とじうどんを食べることができただけで幸せです。うどんファンやうどんマニアからは完全に切り離されたこのお店には,今日は何人のお客さんが来たんでしょうか。昨日は何人のお客さんが来てたんでしょうか。ちょうどお昼時なのに,この間にお店に入ってきたのは郵便配達のお兄さんだけ。
お店の扉が開いたその一瞬だけ外の空気が入ってきて,そのときだけ少し時計が進む。そんなお店なのかもしれません。
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テーマ:こんな店に行ってきました - ジャンル:グルメ
- 2020/12/27(日) 08:00:08|
- 香川県観音寺市
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